~家も環境も自然の恵みいっぱいの家~
秦野の住宅街の細い路地を進んでいくと突然、
樹々がたくさん繁った一角が現れます。
まるでそこだけ森の中のようです。
そこに建っているのが、今回ご紹介するK邸です。
家の目の前には目印になる大きなしだれ桜の木があり、
春には毎年きれいに花を咲かせています。
古くから建っているお隣の母屋の雰囲気と合わせて、
この場所に合うような家を建てたいという思いから自然素材の家を選びました。
もともとあった木々をなるべく残そうと最低限の木しか切らなかったため、
その一帯は自然と調和した空間になっているのです。
以前、仕事の関係で愛川町にお住まいだったKさんは、
友人がトレカーサ工事で家を建てたのを見て、
ここなら基本的なところを押さえているから
大丈夫だろうと思ったそうです。
そして、どうせお金を出すならこだわりをもって
やっている工務店に建ててもらおうと
トレカーサ工事に依頼することにしました。
家は木造の板倉造り(※1)。
和歌山県産の杉・桧材を使用し、
壁には漆喰が使われ、
古民家のような太く存在感のある梁が印象的です。
1階は広いリビングルームとキッチン、
水回りと和室。
2階はふたつの子供部屋と和室です。
男の子ふたりと女の子ふたりの
4人のお子さんがいるため、
女の子部屋と男の子部屋で部屋を分けています。
子供部屋とリビングの吹き抜け部分は
壁の上部を開けていて、
それぞれの部屋が繋がっています。
こうすることで、家族の声が家のどこにいても聴こえ、
冬は薪ストーブの熱を、
夏は涼風をすべての部屋に届けることができます。
しかしどの部屋にいても
話し声が筒抜けになってしまう造りは、
じつは大きくなったお子さんにはちょっぴり不評だそう。
「作った時は良かったんですけど、
こういう問題が出てくるとは。
家作りは難しいですね」とKさん。
樹々に囲まれ、家の風通しもよく、
夏は扇風機だけで過ごしています。
無垢材の床は柔らかく、
夏はベタベタしないし、冬はひやっとした感じが
ないのが気に入っています。
冬の暖房は主に薪ストーブです。
リビングの吹き抜け部分に設置された薪ストーブは
これ1台で家全体を暖めてくれます。
日ごろから、自家製ピザや焼き芋、
ダッチオーブン料理が食卓を賑わし、
薪ストーブを十二分に楽しんでいるご様子。
「もともと母屋が昔ながらの家で、
今でも薪で風呂を沸かし、
10数年前までは五右衛門風呂でした。
庭先や栗畑、街路樹の伐採木、
知人からの提供、
また、山ももっていて手を入れているため、
薪に困ることはありません。
切った木は使わなければそのままごみになって
もったいないと思ったので、
薪ストーブにしたんです」と、Kさん。
オール電化にしたためガス代がなく、
薪ストーブと合わせて、
光熱費は以前の半分以下になりました。
住み始めて丸4年。
枯れ葉や桜の花びらですぐに
車がダメになってしまうので、
カーポートも作りたいと思いつつ
「せっかくの森の雰囲気が 壊れてしまうので」と悩み中。
いつも頭には森のことがあります。
秦野の住宅街のはずなのに、
気もちの良い風が吹き、
深呼吸したくなる空気が漂っているK邸。
家も環境も、自然の恵みいっぱいのお家なのです。
森の駅発 健康住宅研究会 トレカーサ工事