⑤調湿機能があって、結露がなく清潔な健康住宅

木材は多孔質の素材で、呼吸します。
また、一定の樹齢を経た木材を使用すれば、樹成分が作用し、抗菌効果も発揮されます。

私たちのモデルプランには、接着剤をつかわず、木部の素地表面をそのまま表わしていますので、木そのものが呼吸できる状態です。
そのため、木部が調湿機能を発揮しています。柱や梁の構造材そのものを見せたりして、無垢の板材を床や壁面などに張り込む提案をイメージしています。
これらによって、木材の調湿機能が顕著に感じられる住まいになると考えています。

室内の湿度の変化が少ないことが、健康にとって大変重要です。
湿度が高いとダニやカビが繁殖しやすくなり、シックハウスやアトピーの原因となります。
湿度が低すぎると、のどを痛め、かぜをひきやすくなります。

Q4.無垢材と集成材、高温乾燥と天然乾燥・低温乾燥で調湿機能は違うのか?
A. 木材は急激に熱を加えて乾燥させると、多くの細胞膜に傷がつきます。
そうなると、集湿機能はあっても、調湿機能がなくなりますので、木材の多孔質の良さが発揮されにくくなります。
細胞が壊れないよう、自然に近い乾燥方法でゆっくりと水分を抜くことが最も重要であると考えています。

Q5.柱が見えていることが影響するのでは?
A. 室内に木部の露出面が増えますと、調湿機能も増していきます。
木が、呼吸ができるので、長持ちしますし、自然に近い方法で乾燥させた柱・梁は、時とともに飴色などの美しい木肌になっていきます。
その美しさを、我々作り手としては、あえて隠さずに設計デザインに活かす考えが木の家の意匠と思います。

Q6.漆喰や珪藻土などの塗り壁は、木よりも調湿機能が高いのでは?
A. 一般に、土壁などは、厚みのある塗り壁にしなければ、調湿機能は生まれません

Q7.無垢材のフローリングは?杉のようなやわらかい木の方が吸湿力あるのでは?
A. 杉は、代表的な日本の木材です。杉が柔らかいのは、比重が低い素材のためです。
自然素材の継ぎ目は、乾燥した冬場に隙間が空いていても、夏場、湿気を吸って膨張し、ぴったりと隙間が埋まったりします。これはひとつの調湿現象の結果です。

Q8.結露はクローゼットや壁の中で発生しないようにこそ留意すべきでは?
A. 結露は、現代住宅において、建具や外装部の気密性が格段にアップしたことにより発生した悩みの一つです。
結露は、空気中に含まれる水分があたたかいと、冷えた内装建材に接することで発生します。
私たちは、この結露対策として、通常の24時間換気とともに、無垢の木材をできるだけ露出して使うことで、調湿機能が発揮されると考えます。 
押入れ空間やクローゼットが特に有効になります。
     
Q9.風を通すことの大切さ、強制換気の大切さについては?
A. 電力設備をつかった換気は副次的なものとかんがえます。
自然の通風は、木造の家屋にとって、とても重要な要素で、基本プランを計画する場合、常に主軸に据えて考えます。
建物のたたずまいとして、軒を出し、過剰な日照を押さえ、室内外の風通しに配慮した間取りとすると、ここちよい健康住宅としての居住空間になると考えます。